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コラム 海外拠点や工場に重視されるOTセキュリティとは?リスクと具体的な対策を紹介(2/3)~OTセキュリティに関するガイドライン~

OTセキュリティに関しては、OT環境特有のリスクを解消することを目的とした国際的なガイドラインやフレームワークが存在します。特にEUが策定した「NIS2指令」は、重要な基準を示しています。


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OT(Operational Technology)セキュリティは、デジタル化が進み、サイバー攻撃リスクが高まっている製造業やインフラ分野において不可欠です。OTセキュリティの実現には、本社と海外拠点の役割分担の明確化や、迅速な連携が重要です。本社は全体的なセキュリティ基準の作成やガバナンスを担い、海外拠点は現地特有のリスクを考慮しながらサプライチェーン全体の連携を強化する必要があります。

本記事では、OTセキュリティにおけるリスクと具体的な対策をガイドラインに基づいて解説し、グローバル規模でのセキュリティ体制の構築方法と具体的なOTセキュリティの要点について、3回に分けて詳しく解説します。

3. OTセキュリティに関するガイドライン

OTセキュリティに関しては、OT環境特有のリスクを解消することを目的とした国際的なガイドラインやフレームワークが存在します。特にEUが策定した「NIS2指令」は、重要な基準を示しています。

OTセキュリティに関するガイドライン

第21条ではリスク分析やインシデント対応体制の整備、バックアップや脆弱性管理、サプライチェーンのセキュリティ強化、多要素認証(MFA)など、10項目の基本方針が定められています。
中でも「リスク分析と定期的なリスクアセスメント」に基づいて各拠点の特性に応じたリスク評価を実施すれば、脆弱性やセキュリティ上のギャップの可視化や、優先順位をつけた対策が可能です。

また「インシデント対応の標準化と迅速な行動体制の整備」に沿って、本社側でグローバルな対応基準を設定し、海外拠点では現地で即応可能な体制を構築すると、時差や距離による対応の遅れを防ぐことができます。

上記のようなガイドラインに沿った取り組みにより、OT環境におけるシステム停止や生産遅延、サプライチェーンへの波及リスクを抑え、企業全体の「サイバーレジリエンス」を強化できます。また、拠点間の連携やガバナンスを向上させれば、グローバルなセキュリティ体制の一貫性を確保する基盤として機能します。詳細は下記の記事で紹介していますので、ぜひご覧ください。

出展:EU NIS2指令概要(経済産業省)
https://www.jraia.or.jp/members/uploads/files/230526_METI_NIS2.pdf
NIS2準拠の記事へのリンクを設置する。